湯けむりの地獄をめぐる日永旅

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  • みのる:別府温泉の地獄めぐりでしょうかね。日永という季語と旅をくっつけて「日永旅」としたところがうまいです。タイムテーブルで縛られた慌ただしいものではなく観光地での移動はゆったり自由選択できるようなツアーなのかも知れないですね。 - 2024/04/17(水)
  • 澄子:地獄巡りというおどろおどろしい重い響きと日永という長閑で春の明るさを感じさせる二つの言葉の持つ対照的明暗のイメージが面白いと思いました。早春寒さも緩み動きやすくなり のんびりと御家族で別府温泉辺りへお出かけになられた折の御句なのではと拝察致しました。 - 2024/04/16(火)
  • 康子:雲仙地獄を想像して読んでみました。湯煙は日が暮れてしまっては「地獄」のような勢いのある噴煙が見えませんし足元も危なくて歩けません。観光名所を回った後「まだ日があるわ!湯けむりは本当に地獄のよう!」と噴煙を見て楽しんでいる様子が浮かびます。春になり気候も良くなり、日も伸びて思う存分旅を楽しんでいる、という「日永」の季語の効果を感じました。 - 2024/04/16(火)
  • かえる:作者は別府にお出かけなのでしょうか。大分は地域によっては自宅にも温泉を引いているひとが少なくないと聞きます。湯に恵まれて極楽のような土地なのに、地獄と称しているのが愉快です。日永旅、とあるので車で効率よく回るのではなく、のんびりバスを乗り継いだりしているイメージです。連れはご主人かな。もうもうと立ち込める湯煙と春の景色を楽しみながら悠々と旅をされている、そんな様子が浮かびます。 - 2024/04/15(月)
  • むべ:湯けむりの地獄と聞くと、関東在住の私は箱根の大涌谷を思い浮かべます。その昔地獄谷と呼ばれ、地面から温泉がぼこぼこと湧き出て、周辺には煙とともに硫黄臭が漂っていて、ロングセラー『地獄』という絵本の絵そのものです。作者は関西在住なので、もしかしたら別府温泉の地獄めぐりかもしれません。日永という季語に旅をつけて「日永旅」、わずか5音で上五と中七が回収されてなるほどと思わせます。作者が一日を存分に使って旅を楽しんでいる様子が想像できます。夜は温泉で天国を味わったに違いありません。 - 2024/04/15(月)